こんにちは、マキシムです。
前回は、クレジットカードの種類が7種類しかないということとクレジットカードの選び方をご紹介させていただきました。
詳しくは、下記のブログをご覧ください。
クレジットカードって7種類しかない!?クレジットカードの選び方
クレジットカードは、ポイントが付いたり、現金が手元になくても買い物ができたりと、非常に便利で、子育て世代としても非常に活用したいサービスですよね。
そんなクレジットカード業界に関して、一般消費者の方が意外と知らない裏側をお伝えできればと思います。
目次
結論
クレジットカードは、利用する側の消費者としては、非常に便利なサービスですが、サービス提供側の店舗側としては、売上の数パーセントの手数料がかかることをご存じでしょうか。
また、クレジットカードを使用されてから15日~1か月後にしかカード会社から入金がされません。
利用する消費者としては、非常に優しいサービスですが、サービス提供をする店舗側にはあまり優しくないサービスとなっています。
しかし、なぜ店舗側はクレジットカードを使えるようにしているのでしょうか。
一つ一つご紹介させていただきます。
1.意外と知らないクレジットカード業界の裏側
今やクレジットカードといえば、決済方法の1種として、非常に業界成長をしている業界です。
2020 年 3 月末のクレジットカード発行枚数は、2 億 9,296 万枚となっており、成人人口比で1人当たり2.8枚所持しているようです。
そんなクレジットカード業界の意外と知らない裏側をお伝えさせていただきます。
1-1.店舗や企業側は、手数料がかかっている
クレジットカードを利用できる店舗やWEBサービスには、手数料がかかっていることはご存じでしょうか。
「利用者側でも、分割払いやリボ払いすると手数料はかかるけど・・・」と思った方もいるかもしれませんが、確かに利用者側では、3回以上の分割払いやリボ払いですと、分割手数料がかかりますが、1回払いや2回払いに関しては、手数料なしでクレジットカードを利用することができます。
では、クレジットカードは無料で使用できるサービスなのでしょうか。
答えは「No」です。
どんなサービスでも、無料で使えるサービスはありません。
消費者が無料のサービスであれば、その手数料は店舗や企業側が負担をしてそのサービスが使えるようになっているのです。
つまり、クレジットカードに関しても、サービスを提供する側である店舗側が手数料を負担して利用できるサービスとなっています。
1-2.どのくらいの手数料がかかっているの?
では、店舗や企業側がどのくらいの手数料がかかっているのかをご紹介させていただきます。
店舗や企業側が支払う手数料は加盟店手数料といい、業界や契約状況によって変わりますが、おおよそ下記のような手数料になります。
【一般的な加盟店手数料】
- 物販業界・・・3.5%~5%
- 飲食業界・・・4%~6%
- 特別飲食業界(ナイト産業等)・・・4%~7%
業界によって手数料が違いますが、手数料料率の差は売上によって変わる場合が多いです。
カードの売上が多い店舗に関しては、ある程度安くなりますが、オープンしたばかりの店舗に関しては、高い加盟店手数料からスタートすることが多くあります。
店舗側としては、加盟店手数料がかかってしまい、消費者がクレジットカードを使用した場合は、売上から加盟店手数料が引かれて入金されるため、利益が下がってしまいます。
1-3.店舗や企業側としては、すぐに振り込まれない
更に、クレジットカードでお客様が買ったとしても、すぐに振り込みがあるわけではありません。
クレジットカード会社から振り込みがあるのは、月に2回締めがあり、その後15日後に振り込みがあるため、クレジットカードの利用があってから約15日~30日後に振り込みされます。
例えば、7/2と7/18日にクレジットカードの利用があったとすると、
利用(7/2)→締め日(7/15)→振込日(7/31)
利用(7/18)→締め日(7/31)→振込日(8/15)
となります。
そのため、キャッシュフローを考えしなければいけないため、店舗としては、あまり使ってほしくないという場所もあるようです。
2.意外と知らないクレジットカード業界の裏側:クレジットカードはサービス
店舗や企業側にあまりメリットにならないクレジットカードサービスをなぜ行っているのでしょうか。
それは、それがお客様へのサービスになることや、時代の流れ、購入してもらえる金額のアップにもつながるため、クレジットカードを使えるようにしています。
2-1.お客様へのサービス
冒頭でもお伝えをさせていただきましたが、今やクレジットカードはポイント還元等やその便利さから、支払い方法の主流となりつつあります。(現金派の方も多いですが・・・)
折角支払いをするのであれば、ポイントの溜まるクレジットカードで支払いたい、いつ何に利用したのかという履歴を知りたい、現金を持ち歩くのは面倒だという方も多くなっています。
ミニマリストと呼ばれる方も、財布も小さく、最低限度の現金だけで、後はカードで支払いという方も多いようです。
そういった方に向けての店舗側のサービスの一環として、クレジットカードの利用ができるようにしている店舗や企業が多くいます。
2-2.時代の流れ
現在は、国としてもキャッシュレス化の方向にシフトをしており、コロナ禍でも、感染予防の観点からクレジットカードの利用や非接触決済が推奨されています。
海外では、現金よりもクレジットカード利用が多いとされており、日本も東京オリンピックに向けてキャッシュレス化の時代の流れもあって、クレジットカードが利用できるようにしている店舗や企業も多くなってきました。
また、クレジットカードを利用することで、現金を持ち歩くことが少なくなり、財布を落として現金をなくしてしまう可能性や、盗難になって現金を失うリスクを避けることができます。
クレジットカードは、紛失や盗難にあった場合、各クレジットカード会社に連絡をすることで、クレジットカードの使用を止めることができ、不正利用も防ぐこともできます。
2-3.購入してもらえる金額のアップにつながる
「これも欲しいけど、今手持ちがないなぁ」と思うことってありませんか?
私は経験があります。
そんな時に、クレジットカードを使用できることを伝えることで、「じゃあこれも買おう」と、最終的な購入金額のアップにもつながるケースもあります。
そういったケースのことも考えて、クレジットカードを利用できるようにしている店舗もあります。
3.意外と知らないクレジットカード業界の裏側:加盟店手数料分はお客様から取ってはいけない
ここまでの説明で、店舗や企業側に加盟店手数料がかかることや、加盟店手数料がかかっても利用できるようにしている理由もお分かりになったかと思います。
しかし、一部の店舗の中には、加盟店手数料分をお客様に負担をさせる店舗もあります。
3-1.手数料をお客様から取ると、ペナルティが課せられる場合がある
ごく少数の店舗になるかと思いますが、
「クレジットカードを使用する場合は、手数料として〇%いただきます。」
と張り紙があったり、口頭で言われるケースがあります。
これは加盟店契約に違反をしており、お客様からカード会社に連絡が入った場合、注意が入ります。(1回でペナルティを課せられる場合は少ないです)
しかし、注意しても改善しない場合に関しては、店舗としてクレジットカードの加盟店契約が取り消される可能性が出てきます。
(実際私が金融・クレジットカード業界の仕事していた時に、こういったケースは数件ありました)
3-2.もしそういった店舗に出会ったら
もし、上記のような店舗に出会った場合は、しっかりと店舗の方にクレジットカード業界でNGとされていることを伝えましょう。
手数料が発生しない支払い方法(1回払い・2回払い等)でも、店舗側としてクレジットカード利用の手数料がかかる場合は、必ず手数料なしで購入できるように交渉をしましょう。
5%上乗せされてしまうと、10万円のものを買おうとすると、5,000円も支払わなくても良い金額を支払ってしまうことになります。
5,000円あれば、家族で食事に行くこともできますよね。
そして、他の被害者を生み出さないためにも、一般社団法人日本クレジット協会や各クレジットカード会社に報告をされることをおすすめします。
まとめ
では、本日のまとめになります。
- クレジットカードサービスは、サービスを提供する加盟店から手数料を取っている
- それでも店舗でクレジットカードを使用できるのは、時流やサービスの一環として
- 世の中では、キャッシュレス化としてクレジットカード使用が伸びている
- カード利用の手数料をお客様に負担をさせる店舗はNG
いかがでしたでしょうか。
クレジットカードを我々消費者が便利に使える背景では、店舗や企業側が手数料を負担しているということもわかっておくと、いつか役に立つ時が来るかもしれません。
次回もお付き合いいただけると幸いです。